委員長の挨拶

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 裁判官訴追委員会委員長の田村憲久です。

 日本国憲法は「国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。」と定めています。この裁判官の罷免の訴追を行うため国会に設けられている機関が裁判官訴追委員会です。

 当委員会は、国民の皆様からの訴追請求等に基づき職務上あるいは倫理上問題のある裁判官について調査及び審査を行い、罷免事由に該当すると判断したときには、裁判官弾劾裁判所に対し、その裁判官の罷免の訴追を行う、いわば一般の刑事裁判制度における検察官の役割を担っております。

 委員会は、衆議院及び参議院における本会議で選挙されたそれぞれ10人の国会議員によって構成されています。またその選挙の際には、両議院からそれぞれ5人の予備員が選ばれています。
 こうして選ばれた訴追委員は、独立してその職務を行います。

 国民の皆様が安心して司法手続を利用するためには、裁判所や裁判官への信頼が不可欠の基礎になります。その信頼を揺るがすような行為を行った裁判官について、多様化する価値観や、社会情勢の変化に的確に対応し、国民の代表者として厳正な調査を行い審議を尽くすことが、司法への信頼確保に資するものであり、これこそが裁判官訴追委員会に課せられた重大な使命であると考えます。

 このホームページで提供している裁判官弾劾制度、訴追請求の手続、委員会活動などについての情報が、皆様の御理解を深める一助となれば幸いです。

裁判官訴追委員会委員長

裁判官訴追委員会委員長 田村憲久